研究委員会企画セミナー「重回帰分析の基礎と適用上の留意点」のお知らせ
日本教育心理学会研究委員会企画セミナー
テーマ
重回帰分析の基礎と適用上の留意点
講師
吉田寿夫氏(関西学院大学)
司会
山田剛史(横浜市立大学)
対象
日本教育心理学会会員
概要
重回帰分析は,因子分析とともに,「心理学的研究において最も頻繁に使われてきた」と言えるであろう多変量解析法ですが,その適用上の問題に関しては,多くの理論家や方法論者によって種々の指摘がなされてきました。しかし,それにもかかわらず,少なくとも我が国においては,現在もなお,ほとんどの研究において不適切ないし誤った適用がなされており,その結果として妥当性の低い証拠に基づく不当な主張が遍在している状況にあると考えられます。以上のような現状を鑑み,「方法についての明確な意味理解が不適切な適用の防御にとって重要である」という認識のもと,本セミナーでは,重回帰分析という統計的分析法の目的,想定されている数理的モデル,算出される種々の統計量の意味,適用上の留意点などと,それらを理解するための種々の基本的事柄について解説していただきます。ソフトウェアの使い方などのハウツーに関するものではないとともに,新しい・発展的な事柄に関するものでもなく,基礎・基本的な事柄に関するセミナーです。
参考文献
南風原朝和 (2002). 心理統計学の基礎―統合的理解のために 有斐閣
吉田寿夫 (1998). 本当にわかりやすい すごく大切なことが書いてある ごく初歩の統計の本 北大路書房
吉田寿夫 (2018a). 本当にわかりやすい すごく大切なことが書いてある ごく初歩の統計の本 補足Ⅰ 北大路書房
吉田寿夫 (2018b). 本当にわかりやすい すごく大切なことが書いてある ごく初歩の統計の本 補足Ⅱ 北大路書房
吉田寿夫 (2018c). 本当にわかりやすい すごく大切なことが書いてある ちょっと進んだ 心に関わる 統計的研究法の本Ⅰ 北大路書房
吉田寿夫 (2018d). 本当にわかりやすい すごく大切なことが書いてある ちょっと進んだ 心に関わる 統計的研究法の本Ⅱ 北大路書房
吉田寿夫 (2018e). 本当にわかりやすい すごく大切なことが書いてある ちょっと進んだ 心に関わる 統計的研究法の本Ⅲ 北大路書房
吉田寿夫・村井潤一郎 (2021). 心理学的研究における重回帰分析の適用に関わる諸問題 心理学研究,92(3),178-187.